グリーフとは何なのか?
グリーフにどのように対応していけばよいのか?
日本各地でかなりの数のグリーフサポート団体がご活動、ご活躍されている中、
Boo de 風は活動開始以来、これをそういった団体とはまったく異なる視点から見続けてきました。
その流れで、今春に「『ホワイトマジック』をグリーフの視点から読む会」を立ち上げ、現在も継続中です。
この企画が閃いたきっかけとなったのは、秘教を長年研究されていらっしゃる神尾学先生の秘教講座でした。
さて。今日は、2冊の書籍からの引用をもとに、グリーフを想いうかべつつ記事を書いてまいります。
まずはこちら。
スワミ・サッチダ―ナンダ著、伊藤久子訳『インテグラル・ヨーガーパタンジャリのヨーガ・スートラ』、第二の書 スートラ43(240~241頁)より。
43 苦行によって、身体と感覚の不浄が消え、超自然力が得られる。
”タパス”の直接的な意味は、第二部門のスートラ1で見たように、”焼くこと”である。・・・・・・心のタパスによって、すべての古い印象を焼く。ことばのタパスすなわち沈黙を守ることによって、話すことを抑制するー。”焼く”ときには何らかの熱と痛みがある。つまりわれわれは苦しみを味わう。したがってタパスは、苦痛を受け入れることでもある。ある人が苦しんでいるならば彼は幸いである、なぜなら彼はその苦痛によって不純を浄化しているのだから。心を清浄で堅固にするためには、われわれは苦しみを、痛みを、貧困を受け入れねばならない。・・・・・・われわれは苦痛を受け入れても何も失わない。苦痛が大きければ大きいほど、われわれの得るものは大きい。そして何の苦痛もなかったら、得るものも何もない。われわれはそれから逃げるべきではないー
続いて、上記のスートラと前後しますがこちらはアリス・ベイリー著
『魂の光-パタンジャリのラージャ・ヨガ経典』第二の書 スートラ42(213頁)より。
42 満足の結果として、至福が達成される。
このスートラに関して言うべきことはほどんどないが、次のことだけは指摘しておく。すべての苦痛、不快、不幸の基礎にあるのは反抗であり、オカルティストの観点から見ると、反抗は問題をかき回して増大させるだけであり、抵抗は、それが何であれ、悪を助長させるだけである。自らの運命を受け入れることを学んだ人間は無駄な後悔に時間を浪費することはなく、全エネルギーを自らのダルマつまり義務的な仕事を完全に成就することに向ける。不平不満をこぼしたり、人生の問題を心配や疑念や絶望で曇らせるのではなく、人生をありのままに静かに認識し、そこから自分が得るものをしっかりと理解することで、彼は自らの道を掃き清める。このようにして、力、時間、機会が失われることはなくなり、目標へ向けて着実に前進する。
では、両著の引用の一部を下線を引いた部分を中心に、グリーフを念頭に書き換えてみます。
スワミ・サッチダ―ナンダ著、伊藤久子訳『インテグラル・ヨーガーパタンジャリのヨーガ・スートラ』、第二の書 スートラ43
タパスは、グリーフを受け入れることであり、われわれはグリーフを受け入れても何も失わない。そして、われわれはグリーフから逃げるべきではない。
『魂の光-パタンジャリのラージャ・ヨガ経典』第二の書 スートラ42
自らのグリーフを受け入れることを学んだ人間は無駄な後悔に時間を浪費することはなく、全エネルギーを自らのダルマつまり義務的な仕事を完全に成就することに向ける。グリーフをありのままに静かに認識し、そこから自分が得るものをしっかりと理解することで、彼は自らの道を掃き清める。このようにして、力、時間、機会が失われることはなくなり、目標へ向けて着実に前進する。
少々強引と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、まさにこれが、現在「『ホワイトマジック』をグリーフの視点から読む会」の中で皆で学んでいる内容なのです。
一般的なグリーフサポートの視点からはかけ離れた内容です。
冷たさを感じる方もいらっしゃるでしょう。
が、道を進む上では絶対に避けて通ることはできない。
そしてそれを認識した時に、携えているグリーフが目標に向けて進むための追い風になる…私はそう思うのです。
だからグリーフはギフト。
傷をもつ人ほど前進しやすいのです。
みなさん、今日も充実した一日を!
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